東電株、投機筋の食いものに ジェットコースター並み乱高下

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   東京電力株が究極のマネーゲームにさらされている。株価は、東日本大震災が起こった2011年3月11日から約80%も目減りし、3兆5000億円程度あった時価総額は3兆円近くを失った。

   わずか1日のあいだでも、ジェットコースターのように株価が大きく乱高下して、出来高は連日のように1億~2億株を超える大商いが続いている。東電株はいまや短期売買で利ザヤを稼ぐ、投機筋の格好の食いものにされているようだ。

下がったと思ったら急上昇

   2011年4月12日の東京電力の株価は、前日比50円安の450円で引けた。先週末(8日)の終値は値幅制限の上限(ストップ高)となる前日比80円高の420円で、週明けの11日は3日続伸の500円まで上昇していた。

   最近1週間は、3日連続で下落したかと思うと、3日続伸。4月12日は4日ぶりにマイナスに転じた。この日は福島第一原子力発電所の事故の評価が「レベル7」に引き上げられたほか、朝から震度6の大きな余震が続いていることから、企業の生産活動を鈍らせるとの警戒感が広がり、東京株式市場の全体で「売り」が優勢だった。

   とにかく、乱高下が激しい。4月12日の株価は市場が開くと、たちまち下落。安値の458円を付けると前引けには急速に切り返し、高値の539円に達した。株価は1日のうちに、81円の値幅で上下した。

   ある証券アナリストは、「投機筋につられて、短期的な値幅を拾っていく投資家が広がっている。(原発事故が予断を許さない状況にあって)引き続き下げ気配が強いが、しばらくは荒い値動きが続くことになりそう」とみている。

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