福島原発「チェルノブイリ級」か 最悪の「レベル7」へ引き上げ

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東電「チェルノブイリに並ぶか超える懸念も」

   国際評価尺度は、0から7までの8段階でレベル7が「最悪」だ。レベル7は「深刻な事故」(放射性物質の放出量が数万テラベクレル以上)、レベル6は「大事故」(数千~数万テラベクレル)、「レベル5」(数百~数千テラベクレル)は「施設外へリスクを伴う事故」と位置付けられている。レベル7以上がないため、福島第1原発もチェルノブイリも同じレベルとなっている形だ。

   過去の例では、米国のスリーマイル島原発事故(1979年)がレベル5、日本国内の従来の最悪事故は、レベル4の東海村JCO臨界事故(99年)だった。

   福島第1原発のレベル評価を巡っては、従来の「レベル5」について、海外の専門家らから「評価が甘い。レベル6以上」との指摘が出ていた。一方で、今回の「レベル7」への引き上げについては、日本原子力学会の斎藤伸三・元会長が読売新聞(4月12日夕刊)の取材に対し、「時期尚早」「チェルノブイリと同じレベルということだけで、外国がさらに過剰な反応をする恐れもある」と懸念を示すなどしている。

   福島第1原発からの放射性物質の放出は続いている。原子炉建屋の水素爆発などがあった2011年3月中旬から1週間程度は非常に高い数値だったが以降は低下している、と指摘されている。一方で、東京電力の原子力・立地本部の松本純一・本部長代理は4月12日の会見で、放出量が今後、チェルノブイリに並ぶか超える懸念もある、との見方を示した。

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