東日本大震災の発生から1か月が経っても、活発な余震活動が続いている。特に、震災以降、マグニチュード7以上の余震は5回も発生している。余震の中には、30年ほど大きな地震がなかった地域が震源のものもある。
気象庁では、本震の影響で地殻が引っ張られ、これまでは地震が起こらなかった地域でも地震が起きやすくなった可能性があるとみており、今後も、一定期間はM7クラスの地震が起こる可能性があるとして警戒を呼びかけている。
震源が沖合でなく陸地にあるのも特徴
M9を記録した3月11日の本震では、岩手県沖から茨城県沖の長さ500キロメートル、幅200キロメートルにわたって大きく地殻が動いたとみられ、この地域で余震が多発している。
気象庁は3月13日の会見の段階で、
「これだけ(元々の)地震が大きいので、余震も大きい」
「すでに震度5弱、5強の地震が時々続いている。この状況はしばらく変わらない」
などとする見通しを明らかにしており、実際に、これにほぼ沿う形で余震が起こっている。震災以降、M7以上の余震は5回も発生しており、特に4月11日夕方に震度6弱を記録した余震では、震度3を中心とした余震が、3時間に約30回も発生している。
この余震で特徴的なのは、震源が沖合ではないことだ。震源は福島県の浜通りで、震源の深さは約6キロだった。実は、茨城県北部から福島県南部の地表から20キロの浅い陸域は、ここ30年ほどは中規模以上の地震が起きていない「地震空白地帯」だ。しかし、今回の本震で地殻が引っ張られ、地震が起きやすくなった可能性が指摘されている。