ディズニーの代わりに大阪市のユニバーサル・スタジオ
首都圏の東京ディズニーリゾートの代替なのか、大阪市のユニバーサル・スタジオ・ジャパンを京都や奈良と組み合わせ、全国から関西を訪れる修学旅行は増えている。京阪神のホテルには「首都圏の代替」とみられる問い合わせや予約が4月以降、全国から相次いでいるという。
一方、日本を訪れる外国人旅行客は激減している。福島第1原発から500キロ以上離れた京都・奈良にも影響が出ており、外国人を専門に扱う京都市内の旅行代理店によると、原発事故以降、欧州などからのツアー客のキャンセルが相次いでいる。関西国際空港から入国する外国人は平時の1日当たり約4000人が約1700人と半減しており、金閣寺や清水寺の観光客も2~3割減っているという。関係者は「政府や東電の情報開示が不十分で、何が起きても『ただちに影響はない』と繰り返すだけでは、日本が信用されなくなるのではないか」と漏らす。
ゴールデンウイークは、いつもなら国内旅行の繁忙期となるが、大手旅行代理店の3月の一般客ツアー予約は前年同月比3割減と振るわなかった。外国人、日本人を問わず、国内旅行に与える影響について、大手旅行代理店は「原発事故が収束する見通しが立たず、地震の余震も続く現状では、全国で自粛ムードが続くのは避けられそうにない」と見ている。