工業用ガスの供給不足でコンビナート全体が止まる
パネル生産のシャープ工場とガラスやフィルム素材を生産して納品する関連工場はベルトコンベアで直接つながっていた。棟間輸送と呼ばれ、通常だとトラックによる構内輸送がゼロになっている。エネルギーの供給はコンビナート内の施設から一括して行われることにより効率化されている。関連工場を別々に作るのに比較して、約35%のエネルギー省エネが図られたとシャープは説明している。
今回の操業休止は、ここで使用する工業用のガスの供給がストップしたためだという。コンビナートへのガス供給は敷地内に立地する大阪ガスが担当しているが、不足しているのは特殊な工業ガス。せっかくの19社一貫生産が、液晶を作動させる回路に必要なガスの不足でコンビナート全体が休止に追い込まれるという皮肉な状態となった。
シャープ広報によると、製品の在庫があるので1ヶ月の操業休止はマーケットに迷惑をかけないとしている。