「1回目の実績としては『上々』だ」
白鴎高校が東大の合格者5人を輩出したことについて、中学受験の事情に詳しい、森上教育研究所の森上展安代表は「1回目の実績としては『上々』だと言っていい。白鴎は難関大への合格者10人の目標を掲げ、目標通りの成果が出せた」と指摘する。中高一貫校となるにあたり、新たな目標を掲げたことから、意欲の高い生徒と教師が集まり、実績にも結びついたと見ている。
白鴎高校の「躍進」で私立校から公立校へのシフトはあるのか。森上さんは「景気の影響で、私立受験が沈静化している状況だ。(白鴎高校で)結果が出たことで、都立の中高一貫校への期待も高まると考えられる」と話している。
なお、都立の中高一貫校の倍率は2011年度で、小石川中等教育(一般)が8.19倍(前年は7.29倍)、白鴎高等学校附属(一般)が7.60倍(同7.03倍)、両国高等学校附属が9.04倍(同8.17倍)、桜修館中等教育が6.72 倍(同6.08)などいずれも高い。2012年3月には、2006年に開校した都立両国高等学校附属中学、都立桜修館中等教育学校、小石川中等教育学校などで一期生の卒業を控えており、進学型中高一貫教育の「結果」に注目が集まりそうだ。