「自販機、パチンコやめちまえ」 石原都知事の発言が大反響

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業界側は、節電に努めていると反論

   自販機メーカーでつくる日本自動販売機工業会では、やめちまえ発言について、専務理事が「自由競争を阻害するようなものではないか」と困惑げに話す。

   年間450万キロワットという消費電力の数値については、「どこから出てきたか分からない」と首をひねる。全国の消費電力量は年間44億キロワット時で、東京電力管内に絞っても、石原慎太郎氏が挙げた数値は小さ過ぎるとしている。

   専務理事は、その一方で、節電の取り組みを強調する。業界では、1995年から夏の電力ピーク時は自販機に冷やさないプログラムを組み込んでおり、また、清涼飲料については、大震災後の2011年3月16日から東京電力管内全域にある自販機の明かりを24時間消す試みを続けている。これによって、売り上げも落ち込んでいるという。

   さらに、クーラーなどで電力を使う夏は、政府が電力制限をほぼ終日行う見通しが報じられており、業界も何らかの対策をしなければならないのではないかという。

「自販機のプログラムは時間設定されていますので、電源を抜かない限りはこれに対応できません。しかし、飲料メーカーが考えないといけない課題になると思います。設備投資の可能性も出てくるので、大変なことなんですよ」

   パチンコ店でつくる全日本遊技事業協同組合連合会でも、困惑した様子だ。

   同会の広報課では、「(石原氏が)お思いになることについては仕方がありませんが、消費電力の数値が間違っていますね。おっしゃられる年間消費電力量は、東京電力管内のものよりは小さ過ぎますし、何を持って言っておられるのか分かりません」と話す。

   業界では、3月15日から計画停電地域でネオンや屋外広告の明かりを終日消しており、営業時間の短縮にも努めているという。夏のピーク時については、節電に向けての取り組みを現在考えているところだとしている。

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