仙台銀行は、2011年10月に予定していた山形県を営業基盤とする「きらやか銀行」との経営統合の延期を、4月11日午前の取締役会で決定した。両行は10年10月に経営統合に向けた検討を始めることで基本合意していた。東日本大震災で被災した融資先をはじめ、地域経済の復興に向けた支援を最優先する必要があると判断した。
延期後の経営統合の時期については、「2012年度中の可能な限り早い時期」としている。復興支援を目的とした協力や業務提携の前倒しをきらやか銀行と検討する。
あわせて、金融機能強化法に基づく公的資金の資本注入の申請を検討する。資本を増強し、被災企業の復興資金のニーズに応えられるよう体制を整えるため。震災後、被災地の金融機関で公的資金の活用を明らかにしたのは仙台銀行が初めて。
なお、きらやか銀行も09年9月に、金融機能強化法に基づいて200億円の公的資金の資本注入を受けている。