被災地の妊産婦を東京で受け入れ 都助産師会の試みが反響呼ぶ

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「自分ひとりでなく、赤ちゃんもいること考えて」

   開始間もないプロジェクトだが、すでに何件もの問い合わせが入っているようだ。担当者は「通常でも出産で一時的に里帰りするように、東京の助産院やホームステイ先に『里帰りする』感覚で利用してほしい」と話す。

   課題は、現地の人々への周知だ。東北地方では、助産院の存在が東京と比べると一般的でないそうだ。一般に助産院では助産師が責任者として妊娠、出産、産後の経過を見る。それでも「病院で出産したい」と希望すれば、プロジェクトで提携している病院を紹介してもらえる。

   問い合わせの中には、見知らぬ土地での出産に不安を打ち明ける女性や、「被災地でみなさんが苦労しているのに、自分だけ東京に行っていいのか」と悩む妊産婦もいるようだ。プロジェクト担当者は「自分ひとりの問題ではなく、赤ちゃんもいるということをぜひ考えてください。周りの理解もきっと得られると思います。東京に移住するわけではなく、お産前後の大切な時期を安心できる環境で過ごすだけ、と思っていただければ」と訴える。

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