東日本大震災による計画停電の影響が大学にも出ている。交通機関の混乱を考慮し授業開始日を遅らせた大学の中には、授業時間を確保するためゴールデンウィーク中も授業を行って対応。また、夏場の計画停電を見越して東京工業大学は、土曜日にも授業を行う態勢だ。
東工大は2011年4月4日、前学期授業についての日程変更をwebサイトに掲載した。それによると、一部の学科・専攻で4月29日および5月の連休中(3日~5日)、そして5月21日から7月9日までの毎土曜日にも授業の予定を組んでいる。授業日程は予定通り4月6日~7月28日だが、試験期間は例年よりも2~3週間早い日程としている。
照明半減、空調禁止
東工大では、前期の授業について、室内照明は半減し空調は禁止する方針を打ち出している。夏場の電力事情の深刻化が予想され、今後も計画停電の長期化することも考えられることから、7月後半以降も空調の利用を禁止したまま授業をする可能性がある。学生にとっては身体的・精神的な負担になることから、できるだけ前倒しで授業や試験を行えるように今回の対応をとったという。
同大学の広報は「(冷房のない部屋で)暑い中、授業をすることは学生にとって負担になる。定められたコマ数を早め、早めでできるように対応した」と話す。該当の日に授業がある場合は、学内向けのwebシステムなどで知らせていくという。
ゴールデンウィークにも授業
また、駒澤大学、明治学院大学、立教大学、早稲田大学などは3月下旬の段階で、授業開始日を5月6日に遅らせたが、慶應義塾大学(日吉キャンパス学部)、和光大学、成城大学はゴールデンウィーク中(5月3日~5日)にも授業を行う予定だ。当初は4月11日から授業の開始を予定していた明治大学も、授業開始日が5月2日となり、3連休中も授業を実施する。明大の広報は「前期日程の終了日(7月31日)に変更がないので、授業開始日が遅れた分の埋め合わせをするための措置。土曜日に授業を行うことも検討中」と述べている。