「年末までに1ドル70円時代に突入」説も
専門家の予測では、「そうではない、円高が進む」と見る向きもある。「ミスター円」こと、榊原英資元財務官(青山学院大教授)は週刊ダイヤモンド2011年4月9日号で、「協調介入はせいぜいあと1~2回」「年末までに『1ドル70円時代に突入する』と読んでいる」とのコメントを寄せている。
年度末を越えたことで、円高要因とみられていた国内企業による「ドル売り円買い」の動きなども一服している。しかし、ある証券系アナリストは「これから復興が立ち上がっていくと、国内企業が外貨建て資産を売って円を買う動きは強まるはず」と指摘する。
1995年の阪神・淡路大震災の際には、震災から3か月後の4月19日に最高値(1ドル79円75銭)を付けた。その「震災後の円高シナリオ」が生きているとの予測もくすぶっている。