風力発電で電力需要はまかなえる??
一方、「週刊現代」4月16日号では、「『もう原発はいらない!』私はこう考える」という特集の中で、「脱・原発」を主張する大学教員の声を中心に紹介している。ただ、その中でも、
「1億2000万人の国民が、今の生活レベルと社会の安定を維持するためには、原子力も含むエネルギーの最良の組み合わせ、ベストミックスしかない」(寺島実郎・日本総合研究所理事長)
「原発は安全ではないが、やむをえず必要なもの」(大槻義彦・早稲田大学名誉教授)
と、規模を縮小しながらも、中長期的に原発は必要だとする論者もいる。
ネット上では、「風力発電所を建設すれば電力需要はまかなえる」との説も流布されている。東京大学生産技術研究所が行っている研究の
「経済的・社会的制約条件を考慮すると、本海域における開発可能量は年間94TWhに達し、東京電力の年間供給電力量の32%に相当する」
という結論部分が根拠とされている模様だ。だが、この研究では、茨城県鹿嶋市から千葉県の房総半島の南端まで、沖合40キロメートルまで大量に風車を建設することが前提だ。夏までに原発の代わりになるだけの発電量をまかなうのは困難だ。