「夏の計画停電は避けられる」 化学工学会の提言が大反響

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ツイッターでは、千数百件もの反応

   化学工学会の緊急提言では、さらに身近な電力供給力利用で365万キロワットを増加させ、省エネ利用の徹底などで280万キロワットを削減できるとしている。

   供給力増強では、太陽光発電や蓄電池、防災用自家発電などの利用を挙げた。省エネでは、旧式から省エネの最新式に冷蔵庫やエアコンなどを買い替えたり、空調をガス化したりすることを提案。ライフスタイル面でも、自販機停止やバッテリー駆動のノートパソコン利用、テレビ視聴停止などで省エネを実現できると指摘した。

   これで時間的・空間的シフトと合わせて、1260万キロワットの電力を減らせる計算になる。

   化学工学会によると、ネット上などで大きな反響があり、ツイッターでは、千数百件も反応があったという。「分かりやすい」「総合的な見方でよい」などの評価が9割ほどで、残りが「実行できるか疑問」といった批判だった。

   提言者の1人である早大の松方正彦教授は、その意図についてこう説明する。

「3時間も計画停電すれば、工場ではその前後も操業できずに動かなくなります。また、お年寄りが暑さでダウンするなど社会的弱者にもしわ寄せがありますので、望ましくありません」

   そのうえで、松方教授は、「特に時間的シフトで、電力ピーク時の需要を平準化することが大切です。それが、この夏の分かれ目になる大きな勝負となるでしょう」と指摘する。そして、節電に理解してもらうためにも、東電に対し、電力総量だけでなく、地域ごとや一般・大口利用者ごとの時間変化データもリアルタイムで出すことを求めている。

「火力発電所を増設するのにも時間がかかり、へたをすると、電力不足が5~10年も続くことになります。勤務時間の夜間シフトなどには痛みも伴いますので、政治家がリーダーシップをもってやるしかありませんね」
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