水深が深く天然の良港だった宮城・気仙沼湾は津波でどんな影響を受けたのか――。音波レーダーを使った大阪市立大学大学院の調査で、水深は逆に深くなっていることが分かったという(河北新報)。
津波の引き潮が海底の砂や泥を押し流した結果と見られる。沈没した船を撤去すれば、湾がこれまで通り機能することが分かったわけで、漁港機能の一日も早い復興を願う気仙沼市民には朗報となった。
4月3日、気仙沼市役所で記者会見した原口強准教授(地質工学)は「湾の幅が200メートル程度と最も狭い蜂ケ崎付近で、震災前より水深が10メートル増した。市魚市場前も6メートルの水深が維持されていた。一方で、岸壁が76センチ沈下した地点もあった」と話した。