2011年3月の大手百貨店の売上高(速報値、既存店ベース)は、東日本大震災や東京電力の計画停電の影響で関東圏の店舗を中心に客足が遠のき、大丸と松坂屋を傘下に置くJ.フロントリテイリングを除いて、前年同月に比べて2ケタ減と大きく落ち込んだ。単月ベースの減少率ではリーマン・ショック後を上回り、過去最大級とみられる。自粛ムードも響いている。
三越伊勢丹ホールディングスによると、伊勢丹は23.5%減、三越は22.8%減。高島屋は16.8%減。セブン&アイ・ホールディングス傘下のそごう・西武は16.0%減だった。
東海・関西が主たる地盤のJ.フロントは9.6%減だった。
部門別では、食料品を中心に生活必需品などは堅調だが、衣料品や高級ブランド品は低調。1人あたりの消費額も落ちている。