原発から北西で高い放射線量 避難地域を超えて広がる

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30キロ圏を超える地域でも耕作ができない可能性

   米マップの赤い分布に沿うように、一帯の土壌からも高濃度の放射性物質が検出されている。

   福島第1原発から北西に40キロほど離れた飯舘村では、2011年3月20日に土壌1キログラム当たり16万3000ベクレルのセシウム137が観測された。文科省の調査で分かったもので、福島県内で最も高い数値だ。

   平常時は100ベクレルほどといい、その1600倍にも当たる。

   朝日新聞の25日付記事によると、検出された数値は、1平方メートル換算で326万ベクレルになるとの研究者の試算がある。4万ベクレルを超えれば、国が放射線管理区域に指定しなければならず、研究者から「飯舘村は避難が必要な汚染レベル」との指摘が出ている。

   同日現在では、同村の土壌汚染は、1キログラム当たり2万7900ベクレルにまで下がっている。しかし、まったく同じ場所で採取されたわけではなく、研究者の試算からすると、それでもなお管理区域に指定すべき汚染レベルということになる。

   実際、筒井信隆農水副大臣は28日の国会答弁で、農水省も土壌調査を進めており、それ次第で、30キロ圏を超える地域でも耕作ができない可能性があることを認めた。

   また、原発は予断を許さない状態が続いており、再爆発などの不測の事態がないとは言えない。こうしたことから、国の避難指示についても、同心円にこだわらず気象状況や線量観測結果に基づく柔軟な対応が今後求められそうだ。

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