南三陸町仮設住宅建設の難しさ 町の中には高台に広い土地がない

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「うちの市に造ればいいじゃないですか」

   しかし、町の中には高台にあり、しかも住宅が建てられる広さの平地がほとんどない。そこへ、「うちの市に造ればいいじゃないですか」と声を掛けて来た人がいた。隣の登米市から来ていたボランティアだった。登米市に問い合わせてみたところ、仮設住宅の建設を快諾。その2日後の26日に県庁は登米市津山町に建設場所を変更すると発表、当初予定通り50戸を3月30日から着工することになった。

   登米市は70%から80%が山に覆われた山林の町。登米市役所住宅課によれば、仮設住宅が造られるのは同市津山町にある市の住宅分譲地。津山町は南三陸町に最も近い場所にあり、山を隔てているため津波に襲われる心配がない。水道、ガス、電気など生活インフラは今回の震災でも正常に機能しているという。

「仮設住宅を急遽引き受けたというより、南三陸町で何か災害が起こった場合に協力する事は昔から決まっていました。被災されている皆さんはできるだけ自宅から近い場所に避難したいと思っていますので津山町になったわけです」

と登米市の担当者は話している。

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