開幕日決定のドタバタ生んだセ・リーグの「無理無策」

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   東日本大震災に関連するプロ野球セ・リーグの開幕問題は、パ・リーグと同じ2011年4月12日にスタートすることで決着した。ドタバタ劇の末の結末なのだが、その原因は無理無策にあった。結果は恥をかいただけである。

   セは開幕日を当初は「予定通り3月25日」とし、間もなく「3月29日」。そして今回の設定だ。実は25日、29日と発表したとき「…に向けて準備をする」という表現を使い、延期への余地を残していたのだが、そこは報道から外された。つまり世論の様子をうかがったのである。

「開幕日はお上が決めることじゃない」が火に油

   パは最初から「4月12日」で一貫していたから、セは様子見作戦を「姑息な手段」と非難された。その上、選手会を敵に回してしまった。世論、パ、選手会、そして決定的だったのは政府を怒らせたことだった。

   セは、なぜ延期を周囲が求めたのか、という根本的な話を無視した。「多数の被災者が出ているのに…」という情緒的な点、さらに「電力不安への協力」という現実的な点に全く鈍感だった。

「野球をするな、といっているのではない。節電に協力してほしい」

   高木文部科学大臣はそう要請しただけである。ところがセは、4月5日以降はナイターを行う、と宣言。さらにあろうことか「開幕日はお上が決めることじゃない」とまで言い切った。まさに火に油を注ぐとはこのことだった。

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