自動車、電機は生産再開めど立たず モノ作り大国日本の根幹が揺らぐ

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GMは日本からの部品調達困難で減産や生産停止

   電機業界も深刻で、ソニーは被災していない静岡、愛知、岐阜、大分各県の液晶テレビや一眼レフ用レンズの5工場の操業を22日から31日まで一部停止中。原材料や部品のメーカーが被災し生産が滞っているためだ。キヤノンも半導体やコンデンサーの調達が滞り、デジタルカメラを生産する大分、宮崎、長崎各県の3工場を25日まで停止。

   影響は国内にとどまらない。GMは日本からの部品調達が困難でルイジアナ州のピックアップトラック工場とニューヨーク州のエンジン工場が減産や生産停止に。仏大手プジョー・シトロエングループ(PSA)も欧州の工場で23日からディーゼルエンジンの生産に支障が出ており、韓国・釜山のルノーサムスンも1割程度の減産に入っているという。調査会社などによると日本から部品を調達する米アップルの多機能携帯端末「iPad(アイパッド)2」や、ノキア(フィンランド)の携帯電話も生産に影響が出ているという。

   このほか、石油化学の基礎原料エチレンも、三菱化学(茨城県神栖市)や丸善石油化学(千葉県市原市)は製造設備が停止したまま再開のめどが立たず、樹脂メーカーや各種加工品メーカーへの供給が滞り、飲料のペットボトルの材料などに品薄感が出てきた。

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