自動車、電機は生産再開めど立たず モノ作り大国日本の根幹が揺らぐ

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   東北関東大震災の発生から2週間を迎え、自動車、電機を中心に生産の停滞が続き、影響の長期化が一段と懸念される事態になっている。大企業の工場の直接の被害以上に、下請けメーカーの被災で部品調達網が寸断され、東北・北関東の被災地以外の工場を含め、本格的な生産再開のめどが立っていない。

   部品供給のストップの余波は海外メーカーにもおよび、モノ作り大国・日本の根幹を揺るがしかねない状況だ。

被災地域は自動車向け電子部品工場が集積していた

   やはり打撃が大きいのが自動車だ。なにしろ、1台当たり2万~3万点の部品で構成され、一部が滞っても生産を維持できない。例えば、車1台に100~150個使われるマイコン(電子制御部品)で世界トップ級のシェアを占めるルネサスエレクトロニクスは自動車向けを生産する被災3工場のうち2工場で一部操業を再開したが、茨城県ひたちなか市の工場は止まったまま。こうした部品の中には代替がきかないものも多い。被災地域は自動車向けの電子部品工場が集積していたため、完成車メーカーの操業再開は遅れている。

   トヨタは「プリウス」などハイブリッド車(HV)の生産を2011年3月28日に再開するが、他の車種の見通しは立たっていない。26日までの減産台数は約14万台に達し、4月下旬の予定だった「プリウス」のミニバンなど2車種の発売も延期するという。日本からの部品供給停滞を見越し、北米の工場と販売店にも生産一時中止の可能性を通知した。

   ホンダも震災後の減産台数は四輪車3万3300台、二輪車で約5000台。18日に予定していたワゴンタイプの新型車「フィットシャトル」の発売を延期した。生産停滞の長期化に備え、国内外で生産や調達の代替が可能か検討を始めた。

   このほか、スズキは3月22日に一度は再開した静岡県内の完成車3工場を24日に再び停止。マツダも22日に再開した山口県防府工場の生産を28日に再び止める。富士重工業は群馬製作所(群馬県太田市)の操業停止を28日までに延長。日産自動車は24日から神奈川県内の完成車工場など一部操業を再開したが、エンジン生産のいわき工場(福島県いわき市)が再開できず、いつ停止に追い込まれるかわからない状態だ。

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