記録的な猛暑だと、ピーク時には6500万キロワット前後が必要
2010年夏のような記録的な猛暑となると、ピーク時(14~15時)には平時でも6500万キロワット前後の供給力が必要になる。東電が「総力」をあげても、真夏のピーク時の需要には到底対応できない。
電力関係者によると、「ガスタービンを使った火力発電所の建設は早くても半年はかかる」というから、東電の見込みより供給力が減る可能性も低くはないのだ。
海江田万里経済産業相は、真夏日となれば「最大で1500万キロワットの需給ギャップが生まれる」と、東電の見込みの甘さを指摘した。
一方、東電の供給力の約3割を占める原発は、いまは柏崎刈羽の1、5~7号機が稼働しているだけ。東電には現在の17基に加えて、東通1、2号機(青森県)と福島第一7、8号機の4基を新設する計画があるが、「反・原発」機運が高まるのは必至で地元の承認は得られまい。
冬もピーク時には5000万キロワットの電力量が必要になる。計画停電は、少なくともあと1年は覚悟する必要があるかもしれない。