「 苦しい状況だが、地元で生活を続けたい」
受け入れは全国規模で始まっているが、被災した人たちの思いは複雑だ。
宮城県県庁の避難者を担当する部署によると、全国から避難者の受け入れをしたいという申し出があり、大変感謝し、勇気付けられているが、被災した自治体に他県に避難するかをヒアリングすると、そう簡単ではないと明かす。
「非常に苦しい状況なのですが、地元で生活を続けたい、という反応もありました。特に高齢者はこの場所に居つづけなければいけない、と考えているようです」
甚大な被害があった宮城県沿岸地域。ある市の担当者は、
「ここは先祖代々の墓を守る、といった風土があるところです。簡単にこの地を離れることはできません。すぐに地元に戻ってこられる県内や隣の県を希望している人が殆どなんです」
という。被災者は安心して生活できる、地元に建設される仮設住宅を待ち望んでいる。