収まらない不安「給料入るのか」
みずほ銀行は、給料日が集中する3月25日に向けて、「とくにシステムに問題があるわけではなく、懸念していることはない」と、期日どおりに入金できるとしている。
とはいえ、利用者の不安はくすぶっている。
あるIT系企業は社員の給与振込の手続きを終えたものの、「現状に不安があるので取り消したい」と申し出たところ、「処理してしまったのでできない」といわれた。しぶしぶ応じたが「間違いなく振り込まれるのか」、経理担当者はいまだに疑心暗鬼だ。
それでなくても多くの人が震災や福島原発の事故で不安を抱えているなか、お金の遣り繰りの心配が加わったことで、「ATMも振り込みも止まって、この時期にかえって不安を煽っている」と、憤りの声は少なくない。
また、銀行関係者からは「トラブルが発生した15日に店頭業務を止めてでもシステムの復旧作業に集中していれば、ここまで混乱は広がらなかった」との声が漏れるほか、事態を悪化させたのは「初動の判断の誤り」との指摘もある。
いずれにしても、みずほの信用力は大きく失墜した。