選手宣誓では精いっぱいの心配り
通常なら今大会でもそんな開会式が行われたはずだった。大会スローガンは「がんばろう!日本」。選手宣誓をした岡山・創志学園の野山主将は、西日本が神戸・淡路大震災に遭った1995年に生まれた。宣誓ではそれを盛り込んだ。
「野球ができる幸せ」「貴重な体験」
野山主将は開会式のあとでそう言った。年端もゆかない高校生が精いっぱいの心配りを込めた姿に、震災のむごさを改めて痛感させられた。
開会式では、選手の場内一周行進は自粛したものの、センターからホームに向かって真っすぐ行進はした。「一周」と「直線」の違いはなんなのだろう。スタンド添いに行進することがよろしくない行為ということらしい。それが高校生に理解できることか疑問である。
(スポーツジャーナリスト・菅谷 齊)