東国原氏も立候補表明 都知事選、民主は「不戦敗」

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   前宮崎県知事の東国原英夫氏(53)が東京都知事選への立候補を表明した。多くのメディアから不出馬とみられていた石原慎太郎・都知事(78)が一転立候補を表明し、直後に東北関東大震災が発生したこともあり、今回は立候補を見送るのでは、との見方も出ていた。東国原氏は会見で「首都圏が元気になって日本の元気を首都圏から発信する」と話した。

   2011年3月22日、東国原氏は都庁で出馬会見を開いた。都知事選の告示は24日で、直前の表明となった。東国原氏は「大都市の活力が国の命運を左右する時期ではないか」と意欲を語った。

一時は立候補見送り説も

   東国原氏をめぐっては当初、3月14日にも出馬会見を開く、と報じられていた。真偽のほどは確かではないが、東国原氏について、依然高い支持を保っているとされる石原氏が立候補するのかしないのかを見極めた上で態度を決めようという「様子見組」のひとりだと評する向きもあった。3月上旬の段階では多くのマスコミが「石原氏不出馬」と報じていた。

   しかし、3月11日、石原氏は一転して立候補を表明した。その数十分後に東北関東大震災が発生した。震災直後とあって、東国原氏は14日の会見は見送っていた。

   石原氏の立候補表明などを受け、東国原氏は立候補見送りに傾いたとみられていたが、「ここで立候補しないと逃げたと思われる」という支援者らの声に押された、との指摘もある。

松沢・神奈川県知事は「撤退」

   石原氏の立候補表明を受け、出馬表明を撤回した人物もいる。神奈川県知事の松沢成文氏は3月14日、出馬断念の会見を石原氏同席のもと行った。松沢氏は1日に立候補を表明したばかりだった。石原氏の後継含み、とみられていた。実際、14日の会見で松沢氏は、2月に石原氏から「やってほしい」と都知事選出馬を促された、と「恨み節」とも聞こえるエピソードを披露した。その石原氏の「方針変更」を受け、身を引いた形だ。

   石原氏は、自身の立候補表明直前の段階で名前が挙がっていた顔ぶれでは、有効投票の4分の1を獲得する候補が出ず、再選挙になり政治空白・混乱が生じることを避けるため、不出馬方針を直前に変えたと説明している。

   都知事選にはほかに、共産党前参院議員の小池晃氏(50)、外食チェーン大手「ワタミ」前会長の渡邉美樹氏(51)、発明家のドクター中松氏(82)らが立候補を表明している。

   民主党は独自候補の擁立を見送り、事実上「不戦敗」の形だ。公認・推薦以外の形で渡邉氏を支援できないか、と民主都連が検討している。

   都知事選の投開票は4月10日だ。

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