福島原発周辺14メートル以上 想定の約3倍だった大津波

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   東北関東大震災による津波の高さが、実地調査などから徐々に明らかになりつつある。岩手県大船渡市では、最大23メートルの高さにまで達したようだ。

大船渡では23メートル

   東京電力と経済産業省原子力安全・保安院は2011年3月21日、福島第一、第二原子力発電所周辺を襲った津波は、想定を超える14メートル以上だったことを明かした。津波による被害で原子炉の冷却機能が失われたことから今回の原発事故につながったが、東電では設計時、想定された津波の高さはおよそ5メートルだったという。

   また、国土交通省の要請から港湾空港技術研究所(神奈川県横須賀市)が岩手県内で3月16日~19日、建物に残された津波の跡などを実地調査したところ、津波は大船渡市三陸町で23メートル、釜石港で7~8メートル、久慈港で13メートルの高さに達していたと推測されている。さらに、東京大学地震研究所の都司嘉宣(つじ・よしのぶ)准教授らの研究チームが茨城県で、岩手の実地調査と同じように、建物に残された津波の跡などを調べたところ、茨城県大洗市の津波は4.9メートルに達したと見られている。

   なお、これまで日本で起きた最も大きな津波は1896年の「三陸津波」で、高さは約38.2メートルに達したと推測されている。また、北海道南西沖地震(1993年)で奥尻島を襲った津波の高さは約30メートルだった。

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