ビートたけしの芸人「寄付哲学」 「『笑い届けるしかできない』は戯言」

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   今回の大震災を受けて、多額の寄付を明らかにするタレントが増えている。著名なタレントでも、多くの被災者のファンから支えられている。これまでと同じような芸能活動を続けるだけなら、何もしていないのと同じではないか、身銭を切るべきではないか、という考えも出ている。

   コメントなしで2億円を寄付した久米宏さん(66)のような人もいる。とはいえ、寄付表明しないタレントに対し、ビートたけしさん(64)は、自戒を込めてこう語っている。

「ゆっくり眠れる場所あって人間は心から笑える」

たけしさんが苦言
たけしさんが苦言
「こういう時にさ『芸人は被災地に笑いを届けることしかできない』なんて意見もあるけどさ、そういうのは戯言でしかないんだよね。メシがちゃんと食えてさ、ゆっくり眠れる場所があって、初めて人間は心から笑えるんじゃないかな」

   東京スポーツの2011年3月19日発売号で、インタビューに答えたものだ。たけしさんは、こういう時には、芸人は何にもできず、粛々とするしかないと指摘。震災が何とか落ち着いて立ち上がっていこうという時になって初めて、芸人が役に立つとした。この言葉は、プロ野球セ・リーグの開幕強行問題に通じるところがあるかもしれない。

所ジョージとともに被災者の支援団体に1000万円寄付

   そのうえで、たけしさんは、親交のある所ジョージさん(56)とともに、被災者の支援団体に1000万円の寄付金を出し合うことを明らかにした。「被災者のために何かできることやろうよ」というジョージさんの一言が決め手になったといい、不足の物資や衣料品などを購入してもらうのに充てたいとしている。

   もっとも、寄付表明をしていなくても、タレントの多くがイベントや街頭などで募金活動をしているようだ。ただ、ギャラの有無などははっきりしない場合も多く、ビートたけしさんも、「そういうのも違うんじゃないかなと思ってる」とインタビューに答えている。

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