震災で円安との読みはずれる 個人投資家FXで大損失?

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なぜ円高に振れるんだといった問い合わせが殺到

   震災直後、個人投資家の多くは円安に振れると考えていた。NTTスマートトレード市場情報部の工藤隆部長は「日本経済が冷え込んでいくのに、なぜ円高に振れているんだといった問い合わせが殺到しました」と話している。

   そのため、多くの個人投資家がロスカットされて損した。

   2011年3月18日のドル円相場は、G7の協調介入によって円売り・ドル買いが進み、円安ドル高に動いた。東京外為市場で1ドル81円台後半、ニューヨーク市場でも80円55~65銭で推移した。

   あるFX業者は、「この日はG7の声明が出る前あたりから、輸入業者らの大掛かりなドル買いが入っていました。日銀の円売り介入で一気に1ドル82円まで円安が進むと、今度は一気に輸出業者らがドルを売りに出た。ここ数日、取引量は急激に増えていました」と話す。「個人投資家はロスカットされた時点で意気消沈といった感じでした」とも。

   いわば、プロといえる一部の機関投資家や投資ファンドが「儲かる」相場の動きで、逆に個人投資家にはかなり厳しい状況だったようだ。

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