菅直人首相が小沢一郎・元民主党代表ら代表経験者と会談し、大震災問題で協力を要請した。小沢氏が久々に公式の場に姿を現した形だ。被災地の岩手が地元である小沢氏をめぐっては、震災直後からしばらく情報発信がなく、インターネットなどでは一時、小沢氏の「不明」「被災」情報が流れていた。
2011年3月19日、菅首相は小沢氏や鳩山由紀夫前首相らと首相官邸で会った。東北関東大震災に対するこれまでの政府の対応を説明し協力を求めた。小沢氏は、災害復旧や原発事故に対し政府が全力・総力を挙げてほしいと述べた。
17日、サイトで「情報を迅速に」と注文
小沢氏は3月11日の大震災発生以降、しばらくその動静が伝えられなかった。ネット上などでは「地元で被災したらしい」などのうわさ話が出回っていた。3月16日には、夕刊フジが「被災地出身 小沢さん何しているの?」として、「16日朝までに何のメッセージも発信していない」と指摘していた。
翌3月17日には、小沢氏は自身のサイトに「東北関東大震災に際して」とメッセージを載せた。お見舞いやお悔やみの言葉を述べた後、福島第1原発事故などに関して「政府、東京電力に対し、正しい情報を迅速に公表することを、強く求めるものです」との考えを示した。
さらに現状について「戦後の荒廃期に匹敵するほどの危機的状況」との認識を示し、「今こそ私たちは、その勇気と英知を結集して、この危機を乗り切らなければなりません」と訴えている。