「電力会社の人から聞いた」などは要注意
ネット上では、これとは違ってそもそも出所が分からない場合も多く、怪しい内容の書き込みやチェーンメール、サイト情報などが次々に出回っているようだ。
地震直後には、コスモ石油千葉精油所の火災について、事実と違うチェーンメールが出回ったとして話題になった。精油所従業員から聞いたとして、爆発で有害物質が雲などに付着し、雨などと一緒に降るというものだ。また、その後も、関西電力で働く友人から聞いたとして、「本日18時以降関東の電気の備蓄が底をつく」とするチェーンメールなどが一時出回っていた。
中には、犯罪意図が考えられるような情報もある。日本への義援金を騙ってフィッシング詐欺をしている疑いがあるサイトのものだ。「Japan Donation」などとすべて英語で書かれており、個人名やメールアドレスなどの入力欄がある。個人情報を盗むのが目的ではないかと、フィッシング対策協議会が2011年3月14日にホームページ上で注意を呼びかけた。
出所が分からない場合は、どのように情報を確認したらよいのか。セキュリティ会社「セキュアブレイン」の広報担当者は、こう話す。
「『電力会社の人から聞いた』などと、信用を高めようとする情報が冒頭に出てきているケースは注意が必要です。善意で情報をほかの人に知らせようとしても、悪意ある意図に巻き込まれるかもしれません。ツイッターやフェイスブックなどを通じ情報発信のスピードも速くなっていますが、まずは電力会社などが出している情報を確認してほしい。もっとも、それ以外の情報についても、重要だと思えば内容を十分にチェックし、最後は、自分で判断するしかないと思います」