東北関東大地震とそれに伴う原発事故で、東日本で混乱が続く中、関東を脱出して西日本に「疎開」しようとする動きが活発化している。
関東では週明けから買い占めで食料品が売り切れたり、計画停電によって一部地域で一時的に電気が使えなくなったりする状況が続いているが、2011年3月15日、評論家の東浩紀さんが、東京から伊豆に「疎開」したとツイッターで報告した。
「本日鹿児島に疎開しました」「南に帰省します」
東さんは「やっぱ東京ぴりぴりしてるもん。伊豆半島に来ただけでえらく雰囲気違う」「東京を離れて各種原発報道を見るとむしろ確かに安全に見えてくる」と投稿。集団ヒステリーのような状況が続いている東京とは状況が随分違うようだ。妻子も一緒だという。
ツイッター上をみると、15日ごろからこうした「疎開」に関するツイートが多く見られる。中身が全て本当かどうかは確認できないが、数が多く、「疎開」が進行しているのは間違いないようだ。
「無事チケットも取れたので13時10分のフライトで南に帰省します」
「念のため嫁さんを関西の実家に疎開させる事にしました」
「本日鹿児島に疎開しました」
といったものだ。ある女性ユーザーは16日に「実は数日前から京都の親戚の家に避難してる」と投稿。一人だけ東京から避難することが後ろめたくて、中々ツイッターで言えなかったという。
「小さな子供を連れた家族連れがやたらいるけど疎開なんでしょうか」
同日の東京から西日本方面の東海道新幹線の予約状況を見ると、まだ空きがある様子だが、午前中には東京駅と新横浜の新幹線切符売り場で行列が見られた。ツイッターには「のぞみなう。小さな子供を連れた家族連れがやたらいるけど疎開なんでしょうか」というものもある。
また、前述の女性は東京にいる親戚から頼まれ懐中電灯と電池を買おうとしたが、京都でも売りきれ状態だった。100個以上電池を買い占める人も見かけたという。現在、こうした状況が至る地域で起きているようで、ツイッターには「電池を実家に送った。福岡も単一電池がない」「大阪でもスーパーからペットボトルの水が消えてる」といった投稿が多数寄せられている。地震の余波は西日本にも少なからず及んでいるようだ。