東北関東大地震で被災し、危機的状況が続いている福島第一原子力発電所の関係者と見られる人物が、SNS「ミクシィ」に日記を投稿していた。地震当時の様子や事故対応に当たる東京電力を応援する内容で、話題になっている。
日記がアップされたのは2011年3月13日。文末に書かれている署名によると、この女性は東京電力のグループ会社の職員で、担当が福島第一原発だったという。
東電幹部に「責任自殺なんてしないでください」
日記によると、地震があった3月11日は福島第一原発の1階にいた。東京電力の社員は、「早く逃げたい 家族に会いたい」という気持ちを押し殺して、厚生班、医療班、消防班などの班を作って対応していたという。「いくら東京電力社員だろうとあんな大地震がおきて放射能レベルが上昇してしまったら あたしなら仕事なんて投げ出してしまう 家族を探しに行ってしまうよ」
また、福島第一原発では、「つい先日」事務本館で避難訓練を行ったばかりだった。「言い訳にしか聞こえないけど、原子力発電所は災害対策はしっかりやっていました」。しかし、どんなに危険予知活動を行っていても「天災は様々な種類を持っています」と説明する。
また、原発については色々な意見があるものの、「みんな全力でした。どうか彼らを責めないでください」「彼らの努力を『人災』なんて言葉で片付けないでください。記者会見を行っている幹部の責任でもありません。どうか、責任自殺なんてしないでください」と綴っている。
コメント800件、賛否両論
この女性が所属しているという会社によると、同じ名前の女性が確かに職員の中におり、福島第一原発で、図面のシステム管理を担当する部署だという。「日記を書いたのが本人かどうか分からないが、事実関係を調査中」ということだった。
日記には約800件のコメントがついており、「懸命な作業をされた職員の皆さまに対して、敬意を表します」「会見でのマスコミの居丈高な態度、東電を悪者にするような論調に嫌気がさしていました」といったもののほか、「身内をかばうだけの日記なんてやめてください」という声もあり、賛否両論が出ている。