ニューヨークタイムズはフォードをもちあげる
躍進したのは、昨年の11位から5位に浮上したフォード(67点)だ。韓国のヒュンダイは昨年の4位から6位に後退した。このほかは7位マツダ、8位日産、9位フォルクスワーゲン、10位メルセデス・ベンツ、11位BMWの順で、名だたるドイツメーカーは日本メーカーの後塵を拝した。
トヨタを含む日本メーカーが上位を占めたのは朗報だが、気になるのは米国メディアの報道ぶりだ。ウォールストリートジャーナルはトヨタについて「トヨタは過去にリコールと品質のトラブルに見舞われたにもかかわらず、なんとか首位に近いスコアを維持した」と冷淡な書きぶりだった。
ニューヨークタイムズは「ホンダ、スバル、トヨタが3年連続で上位に位置する中、フォードがデトロイトのビッグ3の中から抜き出る形で最も改善した」とフォードを絶賛。クライスラーについては「新モデルが登場しなかったことが足を引っ張り、3年連続の最下位になった」、GMについては「(評価の低い)シボレーインパラなどがなければ、もっと高得点になっていた」など、言い訳ともとれる配慮を見せた。
ニューヨークタイムズは首位のホンダについて「ホンダは13メーカーの中で最も信頼性が高く、最高点を挙げたが、同誌の編集長は最新のホンダの何車種かは魅力的でないと評している。この中にはCR-Zとインサイトの2台のハイブリッドカーも含まれている」など、いちゃもんともとれる恣意的な記述が目立った。
米国メディアは総じて日本車には冷たく、ビッグ3に好意的という印象は否めない。両紙は米国を代表するクオリティーペーパーだけに抑制は効いているが、自国の自動車産業の話となると、米国特有の愛国心が頭をもたげるものらしい。
今回のランキングを詳報したコンシューマーリポート誌4月号は、3月8日の発売という。