地方百貨店のさらなる淘汰が進む?
九州の場合も、博多シティから西約2キロにあり、「九州最大の商業地域」として認知されてきた福岡市・天神地区は懸念を強める。福岡大学の調査では、博多シティ開業に伴い、博多地区への来訪者数は36%増と大幅に増える一方、天神地区は5%減と予測。天神の年間売上高も12%落ち込むと予測している。
九州の地方都市では、大分市で1月末に「大分パルコ」が閉店し、長崎市の「博多大丸長崎店」も7月末で閉店を決めるなど、小売業全体が苦戦している。そんな中、「博多に向かう客の動きは警戒せざるを得ない」(地方百貨店)との見方は強く、主力店は相次ぎ店舗改装をするなど、客を引き止める対策に必死だ。「博多シティの誕生で、地方百貨店のさらなる淘汰(とうた)が進むかもしれない)(流通関係者)との見方も出ている。
九州新幹線全線開業で九州全体の商業地図が様変わりするとの見方が強まっている。