石原氏出るなら出馬やめる顔ぶれも?
一方、毎日新聞は2月18日付朝刊1面トップで「石原氏 出馬の方向」と報じた後、その路線で「踏ん張っている」形だ。3月9日付朝刊の都知事選関連まとめ記事「自民、石原氏へ要請継続」では、「最近は4選出馬に後ろ向きと受け取れる発言も目立つものの、自民都連は8日の役員会でぎりぎりまで出馬要請を続けることを確認した」としており、他社のような「不出馬意向を(石原氏が)固めている」という表現は依然出て来ない。
もっとも、同記事では積極的に「石原氏は出馬する」とは書かれておらず、石原氏が2月27日に出演したテレビ中継で「さあっと姿消すのがいいじゃない」などと、「不出馬と受け取れる発言」(同記事)をしたことを他の類例も挙げて紹介している。「出馬路線」について、若干弱気になったのか、と読めなくもない。
石原氏の心は不出馬と出馬との間で揺れているのか、それとも石原氏の方針は以前から決まっているが報道が踊らされているだけなのか。
石原氏が、告示約2週間前の「『後出しじゃんけん』立候補表明」で初当選を果たした1999年の都知事選について、「石原氏は、少なくとも表明3か月前から立候補に向けて着々と準備をしていたが、表明直前まで『出馬しないのではないか』と周囲に思わせることに成功している」と明かす都内の経済団体関係者もいる。
石原氏は、都議会最終日の3月11日に進退を表明する見通しだ。都知事選は3月24日に告示される。「石原氏が出馬すれば自分は勝てない」と踏んでいる立候補検討組もいるとみられ、石原氏の去就は都知事選候補の顔ぶれに大きな変化をもたらしそうだ。