系列会社「スポーツ朝鮮」の元社長のこと
これを受けて朝鮮日報(電子版)は3月9日、チャンさんが残した手紙に「朝鮮日報の社長」と書かれていることを認めたうえで、実際は同社の系列会社「スポーツ朝鮮」の元社長のことだと主張。そのうえで、元社長と、チャンさんが所属していた事務所の当時の代表が親しい間柄だったため、ソウル市内の中華料理店で元社長とチャンさんを引き合わせ、昼食を共にしただけだと疑惑を強く否定した。「朝鮮日報の社長」とあったのは、元代表がチャンさんに間違った肩書きで紹介したせいだというのだ
さらに、09年にチャンさんが自殺した際、朝鮮日報の社長がチャンさんの遺族から告発されたが、嫌疑なしとされ不起訴処分となったことにも触れ、一部マスコミがいまだに朝鮮日報社長が「事件」にかかわった疑いがあるような報道をしていると批判した。とは言え、朝鮮日報への読者からの風当たりは強い。記事に対して160件を超えるコメントが寄せられ、中には「スポーツ朝鮮は朝鮮日報の関連会社。その元社長が(性接待に)関与しているのなら朝鮮日報も無関係でないはず」と厳しく追及する意見も書き込まれた。
警察や検察へも厳しい目が向けられている。SBS(電子版)は3月8日付の記事で、チャンさんが告発した「性接待」の真相に切り込めず、「意図的に捜査の手を抜いたと思われても仕方がない」と辛口だ。社長が疑われた朝鮮日報は3月9日の社説で、チャンさんの自殺以後も芸能人の自殺が耐えない点を指摘し、性的な接待を強要する「闇の勢力が今も力を持ち続けている事実を証明するものだ」として、全容解明を訴えた。
「中央日報」(電子版)の3月9日の社説でも、チャンさんの死直後の捜査は「声ばかり騒がしく、ミステリーは解けないまま」で終わったと非難。「検察と警察はこれ以上ためらう必要はない」と叱咤している。