2009年に自殺した韓国の人気女優、チャン・ジャヨンさんが書いたとされる手紙の中身が明らかになってきた。「性接待を強要された」と遺書に残したチャンさんが、接待に関係した31人の名前や職業を手紙に書き留めていたのだ。
いったい31人は誰なのか。インターネット上には早くも「リスト」が出回り始めた。中には韓国の大手新聞社社長の名が記されていたという。
金融機関やIT企業、テレビ局のプロデューサー…
チャンさんは2005年から亡くなるまで、現在収監されている男性に50通の手紙を送ったとされる。二人の関係の詳細は不明だが、報道によれば男性本人は「チャンさんの幼なじみ」と主張している。手紙には、女優業を続けるうえで所属事務所に「性接待」を強要されるチャンさんの苦しみとともに、当事者たちへの恨み、憎しみが綴られていた。
2011年3月9日朝、韓国の警察は男が収監されている刑務所に赴き、チャンさん直筆と見られる手紙20通を入手した。今後は筆跡鑑定に回され、本物だと認められれば、一度は終結した性接待疑惑の真相究明について、警察は再捜査へと動き出す模様だ。
この手紙には、チャンさんが性接待を受けさせられたという31人について、記述があった。「金融機関やIT企業、新聞社の幹部、テレビ局のプロデューサー、映画関係者」などで、どこで「接待」が行われたのかについても記されていたようだ。「スポーツ韓国」紙(電子版)によるとこの31人は、09年にチャンさんが自殺した直後に、何らかの関係があるのではと浮上した顔ぶれと重なる。当時警察の事情聴取も行われたが、誰が性接待を強要したのかを特定することはできず、最終的には全員不起訴処分となった。
韓国のテレビ局SBSは、再三にわたって手紙のコピーの映像を流し、主要紙もウェブサイト上に画像を掲載しているが、具体的な所属や姓名までは明かしていない。ところがツイッターを中心に、31人の実名と所属先がリスト化され、流出しているのだ。出所は不明だが、最初に挙げられた人物は韓国の主要紙「朝鮮日報」の社長だった。