蓮舫行政刷新担当相が事業仕分けの場で口にした「2位じゃだめなんですか?」発言に対して、片山さつき参院議員が、同氏をやりこめる一幕があった。
片山氏は、2010年10月の本会議で、蓮舫氏の国会内での写真撮影を批判しようとしたものの、自身も同様の写真撮影をしたことがあったことから、直前で批判を思いとどまった経緯がある。それだけに、片山氏は、蓮舫氏に「完勝」したことを誇らしげにブログやツイッターでつづっている。
「まぁ、担当大臣がこの程度の認識なんです」
スーパーコンピューターの話題は、片山氏が2011年3月8日の参院予算委員会で、与謝野馨経済財政担当相の変節ぶりを批判する中で飛び出した。片山氏は、与謝野氏が著書で事業仕分けに批判的だったことを指摘。この話題が蓮舫氏に飛び火した形だ。片山氏は、蓮舫氏に、このように問いかけた。
「蓮舫大臣。スパコン、予算をカットされて、完成を遅らされましたよね?そのことはご承知ですよね?そのことによって、去年(10年)一躍、スパコンランキングの1位と3位に躍り出た、ある国があります。その国名を正確に教えてください」
蓮舫氏は、
「すいません、(質問の事前)通告をいただいていないので分かりません」
と短く答えて席に戻ったが、片山氏は引き下がらず、
「スパコンの事業仕分けに対して質問すると通告しておりますよ!もう一度うかがいます。あなたが見直した結果、昨年の11月に急きょトップに躍り出た国名を教えてください」
と追及。蓮舫氏が
「すいません、存じ上げません」
と力なく答えると、片山氏は
「まぁ、担当大臣がこの程度の認識なんですが、それでは申し上げますが、中華人民共和国です。神戸の震災後の復興の命綱と言われたこの完成が遅れたことによって、中華人民共和国がそれまではベストランキングに入っていないものが1位になり、3位になりました」
と切り捨て、蓮舫氏を完全にやり込めた形だ。
「スパコン関係者、科学技術有識者からも続々メール!」
片山氏と蓮舫氏の戦いは、これが初めてではない。片山氏は、10年10月8日の参院本会議で蓮舫氏の国会内グラビア撮影問題を追及する予定だったが、片山氏にも同様の過去があることが質問直前に発覚。本番では、民主党の経済対策を批判する中で、
「特に、ほんの数十万円で足りるような、なけなしの商店街対策などを残酷にばさばさ切られて泣いている人たちが全国にいるわけですが、その仕分けをやった方が一着百数十万円のドレスを取っ替え引っ替え着ておられるということを御存じになったら、その心中は察して余りあるものがあります」
と皮肉ることししかできず、「不完全燃焼」状態だった。それだけに、片山氏のはしゃぎようは相当なもので、ツイッター上で、
「サンケイスポーツの記事、結構大きかったですね、朝日は与謝野大臣の無計画発言を取り上げてました。あっ、たった今手にした夕刊フジにも出ています!スパコン関係者、科学技術有識者からも続々メール!」
と、新聞が大きく取り上げたことを喜んだ上、ツイッター利用者の、
「一体、事業仕分けの時は内容が分かっていたのでしょうか?」
「あの『2番目』発言な仕分けは全国の技術屋を敵に回したと思います。技術屋の努力をナメてます。技術屋の一人として御礼申し上げます」
といった声を紹介している。