戦場カメラマンとしてはジレンマ
女性誌の記事では、家族の結婚式前に親族の顔合わせがあったとき、父親から何も言うなと口止めされたと報じられた。常岡さんも、「お父さんが『お前はしゃべり方が変だ』と一緒に連れて行ってもらえないこともあったと聞いています」と言う。
渡部陽一さんのスロー口調について、常岡浩介さんは、マイペースな性格であることが原因ではないかとみる。
戦場ジャーナリストの山路徹さんとタレントの麻木久仁子さんの不倫については、常岡さんや友人たちは、2010年12月に話題になる前から、ある程度知っていた。ところが、渡部さんは、常岡さんにこう漏らしたというのだ。
「初耳です」
この発言について、常岡さんは、「『ウソだろ』と言いましたが、マイペースなのでありえるなと思いました」と振り返る。
普段から比較的スローなだけに、渡部さんは、焦ることがあると口調が普通の速さになるという。さすがに、戦場にあるホテルの1階で爆発があったときは、ドアが開けられないことを普通の口調で叫んでいたそうだ。
スロー口調は、タレントとしての武器ではある。が、それが注目されることに戦場カメラマンとしてのジレンマも感じているという。
アフガニスタンで5か月も拘束された常岡さんが、10年9月に解放されてメールで無事を喜び合ったときのことだ。常岡さんは、渡部さんがテレビでもてはやされていることに驚いたが、渡部さんは、こう打ち明けた。
「最近、自分でもよく分からなくて…」
戦場カメラマンとしてのプライドがあり、お笑いでブレークしたことを喜ぶべきか悩んでいたというのだ。常岡さんは、「戸惑うところが彼らしいと思いました」。
もっとも、「戦場カメラマン」だからこそ受けている面もあるわけで、タレント活動との両立に今後も頭を悩ませそうだ。渡部さん自身は、近く戦場復帰することを明らかにしている。