「グルーポン」をはじめとするクーポン共同購入サイトの人気が高まるなか、500円分の商品券を100円で買えるという告知が注目を集めている。どう考えても、企業側の「持ち出し」になるはずだが、どうしてこんなことが可能なのか。狙いはどこにあるのか。
ネット上で話題になっているのが、グルーポンが2011年3月7日正午に5万枚限定で売り出した
「80%OFF【100円】≪全国マクドナルド『マックカード500円分(利用期限なし)』≫ハンバーガー・フライドポテト等でご利用可能」
と題したクーポン。「マックカード」は、全国の大半のマクドナルド店舗で使用できる商品券で、サイトの告知文では、
「お近くのマクドナルドで、ご利用頂ける『マックカード』が遂に登場です!皆様の元へHAPPYを、お届けします!」
などとうたっている。
グルーポンは1億円以上の「持ち出し」?
購入手続きが完了すると、15~20日でマックカードの現物が郵送されてくる。購入できるのは「同一世帯につき1枚まで」という制限が付いているものの、500円分の商品券を100円で売り出している形で、当然のことながら注文が殺到。同日15時半頃には発売枚数を20万枚に増やすことを決めたが、翌3月8日0時5分頃には完売。12時間強で20万枚が売れた計算だ。
単純に試算すると、1枚あたり400円の「持ち出し」なので、グルーポンにとっては、20万枚で8000万円の支出だ。これに、郵送費や封筒などの事務経費を含めると、総額では1億円以上を投じているものとみられる。
ネット上では、安さを歓迎する声が大勢だが、
「ビジネスモデルが分かりません」
と、やや困惑する声も散見される。