元ハリウッドスターで何かとお騒がせな、チャーリー・シーンさんが2011年3月2日にミニブログ「ツイッター」を始めた。すると、たった1日で120万人ものフォロアーが付いた。
チャーリーさんの自己紹介欄には「失業者であり勝利者」などと書かれている。映画やテレビの世界から離れているのに、どうしてこんなにフォロアーが付いたのか。11年2月27日朝にアメリカで放送された記者会見が、あまりにもショッキングで、その続きが知りたかったからではないか、と想像する映画評論家もいる。
現在「無職」で「勝利者」とツイッターで自己紹介
ハリウッドスター・マーティン・シーンさんの息子として1965年にニューヨークで生まれた。9歳の頃から子役として映画などに出演。その後80年代の「プラトーン」「ウォール街」の大ヒットでトップスターの仲間入りを果たす。しかし、ドラッグ中毒、SEX中毒、暴力沙汰を繰り返し、90年代半ばに映画界から愛想をつかされてしまった。
そんなチャーリーさんを救ったのは親友で俳優のマイケル・J・フォックスさん。自身が出演しているテレビのコメディ番組に誘ったところ、チャーリーさんのコメディアンとしての才能が開花。03年にチャーリーさん主演のコメディ番組「ハーパー★ボーイズ」が放送されると人気が爆発。この30分番組の1回の出演料が120万ドルというコメディ俳優としては最も高い収入を得るまでになった。
現在は「無職」。なぜそうなったかといえば、ドラッグやSEX、暴力沙汰のトラブルが絶えず、「ハーパー★ボーイズ」のプロデューサーが矯正プログラムを受けるよう提案した。ところが、チャーリーさんがキレてしまい、プロデューサーに民族差別発言をしたことが問題化、仕事が無くなってしまったのだ。
そうした中で3月2日に「ツイッター」を始めた。フォロアーは1日で120万人ついて、現在は140万人近くになっている。実は2月27日の朝に行われた生放送の記者会見がこれだけのフォロアーを集めた原因だというのだ。
「俺の足を舐めながら謝罪しろ!バカヤロー!!!」
TBSラジオ「キラ☆キラ」の11年3月4日放送では「チャーリー・シーンの大暴走」という特集を組み、カリフォルニア州バークレー在住の映画評論家、町山智浩さんが電話で出演し、チャーリーさんについて語った。その中で27日に行われた記者会見に触れ、この会見は自分を「ハーパー★ボーイズ」から降ろしたCBSに対する不満をぶつけるためのもので、CBSを除いた他のテレビ局を自宅に集めて生放送させた。
チャーリーさんはCBSに対し、
「ひざまづいて俺の足を舐めながら公開で謝罪しろ!バカヤロー!!!」
と息巻いた。番組も再開させ、ギャラは現在の30分120万ドルから180万ドルに値上げしろと要求。記者から、ギャラの値上げを要求するのはなぜかと質問されると
「俺には食わせなければならない家族がいるからだ。俺のポルノ家族だぜ」
と同居中の2人の若い女性を紹介。1人はAV女優でコールガール、もう1人はヌードモデルで、この2人とSEXしているなどと話した。
記者から、テレビに出演するためにはドラッグ中毒、SEX中毒などの矯正プログラムを受けなければならないのではないか、と問われると、こういった。
「言っておくよ、臨時ニュースです。俺は特別な男で、俺にはトラの血(タイガーブラッド)が流れている」
「俺は生まれついての勝利者(Winner)。毎秒ごとに勝っている。居眠りしていても、ジェット戦闘機並みの性能だ」
チャーリーさんの様子を不審に思った記者から、ドラッグをやってないのか聞かれると、
「俺は確かに薬をキメているんだよ。この薬はな、チャーリー・シーンという名の薬だ。素人が真似すれば死ぬぜ!」
などと答えた。また、
「ブサイクな女房にブサイクな子供、負け犬みたいな生活。そんな奴らは大人しく引っ込んで俺のショーを見物してろ!」
「フランクシナトラもミックジャガーも、キースリチャーズも、俺と比べればガキみたいだぜ!」
などと言いたい放題だった。
町山さんは「チャーリーは天才だ」と絶賛。この続きを聞きたいと、「ツイッター」に多くの人が飛び付いたのだろう、などと解説していた。