ナノオプトニクス・エナジーがスポンサー企業に名乗り
こうした事態はEVベンチャーに、悪影響はないのか――。EVカーの開発について詳しい関係者は、「ゼロスポーツは稀有なケース。これで電気自動車の研究や開発がストップしたり、まして後退することはないでしょう」という。
2010年3月にEVカー事業への進出を表明した、鳥取県米子市に工場を構えるナノオプトニクス・エナジーは、破たんしたゼロスポーツのスポンサー企業として名乗りをあげた。従業員も一部を受け入れる。
同社のEVカー事業は11年春の操業。15年度には約1000億円の売上げをめざしている。「いま、改造EVカーの分野は一番盛り上り機運がある。大手メーカーを除くと、経営は厳しい状況にあるが、これをもっと盛り上げていく必要がある」と力を込める。
一方、ゼロスポーツと取引のある金融機関の関係者は「技術力や将来性に問題があったわけではない」と明かす。
別の取引銀行の関係者は、「EVカーの将来性が見込めないわけではない。(ゼロスポーツの件は)契約解除のはっきりした理由はわからないが、日本郵便にもしがらみがあるのでしょう。ただ、企業が成長するためには技術力だけではないということが浮き彫りになった」と話している。