解散に踏み切らせる「罠」説
また、2月21日発行の夕刊フジでは、政治評論家、小林吉弥氏の獲得予測を紹介した。見出しは「民主189 自民215」だが、これは民主の下限と自民の上限の数字を並べたものだ。標準予測議席数は、民主204、自民195だった。
ポストとフジの予測通りなら、単独過半数をとる政党はなく、連立や政界再編が必要になってくることになる。
どちらの予測でも民主は100議席以上減らす大敗だが、自民党と数字が拮抗していることについて、ネット掲示板2ちゃんねるでは、「どれだけ(民主に)激甘な試算なんだ」(夕刊フジ記事へのコメント)といった指摘も出ている。中には、こうした予測について、民主が自民に対して惨敗する程ではない、拮抗程度で選挙後の連立工作でなんとかなる、という「安心感」を菅首相に与えることで、解散に踏み切らせて、結果的に民主党を惨敗に導く「罠だ」と冗談めかして分析している人もいる。
ある政治評論家に聞いてみると、「経験上、こうした早い段階での票読み、議席数予測はあてにならない」とした上で、菅首相は追い込まれており、総辞職かヤケクソ解散しか道は残されていないと指摘した。菅首相の総辞職の場合でも、予算関連法案審議は進展せず、結局、新首相のもとですぐに解散となる可能性もあるとみている。
2月21日付朝刊に載った世論調査によると、衆院比例代表の投票先について、朝日では民主19%、自民25%、毎日は民主21%、自民26%だった。