「歴史の解釈は自由ですが、史実を曲げてはいけない」
上野さんを女優として一躍有名にしたのが2006年に放送されたフジの月9ドラマ「のだめカンタービレ」だ。漫画を原作としたコメディドラマということもあり、上野さんは主役・野田恵をコミカルタッチに熱演。映画化もされてヒットした。
「『のだめ』は当たり役でしたけど、そんな彼女が戦国時代の女性を演じても重さがない。せっかく鈴木保奈美がいい演技をしているのに、『のだめ』みたいな上野の演技がバカ姫みたいなんですよ。元々彼女は顔も目が大きいだけだから、時代劇に必要な品格もない。渋谷にいるお姉ちゃんがそのまま演技しているみたいですね。そもそも視聴者は俳優にそれまでの役を重ねて見ますから、『のだめ』のイメージが強すぎる上野が大河というのは人選自体が間違っています」
肥留間さんはさらに、歴史的な事実とかけ離れている点も問題だという。
「歴史の解釈は自由ですが、史実を曲げてはいけない。江が家康と伊賀越えしたり、明智光秀に説教したりしていると視聴者は『信用できない』と思ってどんどん離れていきますよ。戦国は信長に『それは違いますオジサマー!』なんて言えるような時代じゃないんです。私はもう観ません。時間の無駄です」