インド、中国 中東でも買われている
田中貴金属工業によると、金の需要は年間約4000トン(2010年)。このうち、需要の多い国として、中国やインドがある。中国は年間370トン、インドは540トンと、それぞれ世界全体の10%前後を占めている。
宝飾品などに利用されていることはよく知られているが、「準通貨」として、身に着ける資産として保有する人は少なくなく、「換金のため、専門店があるほど」という。
中国やインドは現在もなお高い経済成長にあり、富裕層も増えている。そういった新たな層も加わって、「インフレ懸念」に敏感に反応。購入していることで、金全体のボリュームを押し上げている。
じつは産油国である中東諸国の需要も、世界の10%弱を占めている。中国やインドのように、「身に着ける資産」として保有する人が多い傾向にあり、「社会情勢の不安が広がっているので、金を買おうという人は増えています」と話している。