店側も「こんなはずでは…」との思い強まる
グルーポン・ジャパンは「クーポンをすべてキャンセルしたのは、偽造クーポンが理由ではない。通常であれば、クーポン番号の確認で、重複利用を防ぐことができる」と、今回があくまでイレギュラーなケースという。
「偽造クーポン」が増えれば、店側は確認作業に追われて手間がかかるため、販売機会を逸してしまう心配がある。「たいやき鯛勝」も、「本物のクーポンと偽物のチェックのため、(販売に)予想以上に時間がかかってしまった」と、かえってお客に迷惑がかかったという。
また、ブログでは「料金の支払いについても当店は大企業とは違い、個人経営の小さな店なので正直厳しいのが実情でした」と厳しい資金繰りのようすが吐露されている。「このままでは当店の宣伝、リピーターの獲得どころか、存続さえ危ぶまれる状態に陥ってしまう」と深刻だ。
あるクーポンサイトの運営者は「偽造クーポン」について、「クーポンを買った人が悪意をもってすれば、グルーポンでなくとも起こり得ることです」と指摘する。しかも、グルーポンは偽造対策を、比較的しっかり施しているほうだという。
「おそらく、利用者や提携する店が急激に増えたことで、こうした社内ルールが隅々に行き渡っていないのではないか。営業担当者と店側の意思疎通もできておらず、店側も宣伝効果よりも、事前予約番号の照合などの負担が予想以上にかかっていることに、『こんなはずでは』との思いを強くしているのではないか」とみている。