暴行された米美人記者巡り議論  なぜ危険な場所に行ったのか

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「それが彼女の仕事だ」

   米メディアの大半は、ローガン氏に同情する。女性ジャーナリストのゲイル・ツェマック・レモン氏は「ハフィントン・ポスト」に記事を寄せ、「なぜローガン記者はそこ(タハリール広場)に行ったのか、女性がそんなカオス状態の場所に行くべきか」という問いに「それが彼女の仕事だ」と明言。「男性であれ女性であれ、紛争地域を訪れるという決断はその人自身が下すもの」と、ローガン記者の行動を支持した。

   だが複雑な胸中を語る人もいる。CBSワシントン支局長を務めるジャネット・ライズナー氏は英デイリーメール紙電子版「メールオンライン」の取材に対して、ローガン記者に向け「再び戦争報道の現場に戻ろうとするなら、自分が2児の母であることをよく考え、とにかく慎重に振舞うべきだ」と助言した。一方、「もし彼女が(戦場に)戻りたくて、CBSも喜んで受け入れるとしたら、誰も止めることはできないでしょう」と語っている。

   ローガン記者が特派員を務めるCBSニュースは、近年視聴率低下に悩まされている。夕方に放送される「イブニングニュース」は2010年8月、過去20年で最低の視聴率にまで落ち込んだ。全米のテレビニュース自体も不調で、調査会社Pewが2011年1月4日発表したデータによると、18歳以上の米国人1500人で、国内外のニュース情報をどこで入手するかとの問いに「テレビ」と答えた割合は66%だったものの過去10年間では最低で、ピーク時の2002年から16ポイントも減らした。一方で「インターネット」との回答者は41%に迫り、「ニュース番組離れ」が加速していることをうかがわせる。米国では戦争報道などに「美人記者」を起用する例が目立つと言われる。CBSがニュースの視聴率低下を食い止めるひとつの手段として「美人記者」を使っている、との見方も根強い。

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