次期モデルは低燃費と走行性能の両立目指す
しかし、その後はピークアウトし、2010年は2万台余りにとどまる。しかも、主要市場は欧米で、日本国内では月間200台程度で推移している。一定のスポーツカーファンに支持されてはいるが、多額の開発費を注ぎ込んで次期モデルを開発できるほどの余裕はマツダにはなさそうだ。
現行のマツダロードスターは2005年にデビューした3代目。現行モデルを開発したマツダの担当主査、山本修弘さんは「このクルマの特長は運転する『歓び』とか『楽しみ』を享受できること。その魅力を大切にしていかなければならないし、お客様ともっともっと一緒に喜び合いたい」と話している。
マツダは4代目となる次期ロードスターの開発を進めており、生産累計の100万台達成が「次の大きな目標」という。次期ロードスターは環境に配慮した低燃費と走行性能の両立が、これまで以上に求められるのは言うまでもない。関係者によると、次期ロードスターは「車体を軽くし、エンジン排気量を減らすことなどで、燃費と機敏な走りを両立する」という。
スポーツカーの環境対応は、ホンダも次期NSXなどで「燃費と走り」を両立すると表明しており、メーカー間の競争が激化するのは必至だ。コストがかかる割には販売台数が少ないスポーツカーの開発は、経営的には難しい判断に違いなく、次期ロードスターの行方が気になるところだ。