「経済評論家なのにお笑い芸人扱い」 門倉貴史氏「ホンマでっか!?TV」出演辞退

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   ユニークなキャラクターでバラエティ番組にも多数出演している経済評論家の門倉貴史さんが、ブログで「ホンマでっか!?TV」(フジテレビ系)の出演を辞退すると明かした。自身がお笑い芸人のような立ち位置でネタにされることが多いため、本業の方にも支障が出ると判断したのだという。

   門倉さんは、1995年に浜銀総合研究所に入所。その後、第一生命経済研究所などを経て現在はBRICs経済研究所代表を務める。専門は日米経済から地下経済までと幅広く、『貧困ビジネス』『セックス格差社会』などの著書が多数ある。

「発言機会が平等ではない、無視されることもある」

門倉さんのブログ。
門倉さんのブログ。

   現在、明石家さんまさんが司会を務めるバラエティ番組「ホンマでっか!?TV」に出演。「病気」「結婚」など、毎回特定のテーマをもとに医師や学者などの専門家が持論を次々と披露するという番組だが、門倉さんはたどたどしい話し方と、とぼけたキャラクターで人気者に。軍事評論家のテレンス・リーさんらとともに、番組に欠かせない存在となっていた。

   しかし、2011年2月17日、門倉さんが自身のブログで、今後同番組の出演を辞退する旨を明かした。

   それによると、辞退する大きな理由は3つ。まず、「発言の機会が平等に与えられていない」。専門家は自分の考えを述べるとき、手元のベルを押して発言するというのが番組のルールだが、実際は押しても気付かれてもらえなかったり、無視されたりすることもある上、編集でカットされる。発言者の交通整理ができていないので、控えめな性格の門倉さんは損をしている、というのだ。

他の出演者を非難「失礼きわまりない」

   2つ目が、話しているときに他の専門家が妨害してくる、というもの。「脳科学の評論家」が割り込んで来ることが多く、頭ごなしに発言内容を否定してくるのだという。「そもそもこの番組はバラエティであって学術会議の場ではないので、発言者の意見は意見として受け入れるというのが、本来のスタンスなのではないでしょうか?」とし、いきなり否定してかかるのは「発言者に対して失礼きわまりない行為、非常識きわまりない行為だと思います」と非難している。

   そして、門倉さんが辞退理由の3つ目として挙げるのが、自身が「お笑い芸人」のような扱いになっているということ。経済評論家として出演しているにも関わらず、最近はオチ要員として使われることが多いとし、エコノミストとしての本業にも支障が出ることも懸念しているという。

「ショック 尾木ママには信じられません!」

   確かに最近の放送を見ると、他の専門家が1日の放送で3~5回発言する中、門倉さんは1~2回しか発言機会がないこともある。また、真面目に意見を言っているのに、芸能人から話し方をからかわれて笑いものにされたりしている。門倉さんは笑顔なのだが、他の専門家が話しているときに、腕を組んで下を向いていることもあり、本心では余り愉快ではなかったのかも知れない。

   ブログによると、門倉さんの同番組への出演は、既に収録が終わっている3月2日の回で最後になる。「今までこの番組を通じて応援してくださったファンの皆様には大変申し訳ないと思っておりますが、事情をお察し願えればと思います」と綴っている。

   門倉さんの突然の発表に、教育評論家として同番組に出演している「尾木ママ」こと尾木直樹さんは動揺。2月17日のブログで「あんまりにもびっくり ショック 尾木ママには信じられません!」とコメントしている。

   ネットでも話題になり、2ちゃんねるやツイッターには「いじられるのが好きだと思ってた」「門倉さん結構好きだったから残念」「真面目な人はテレビに出ちゃいけないってことだな」といった書き込みが多数寄せられていた。

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