新日鉄、住金合併で取り残された 神戸製鋼所はどうする

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   新日本製鉄と住友金属工業は2011年2月3日、12年10月をめどに合併する方針だと発表した。かつて粗鋼生産量世界1を誇った新日鉄も、中国企業の台頭などにより、2009年で6位に後退、世界シェアは3%程度だ。グローバルプレーヤーとして今後も存在感を保つには規模の拡大が不可欠と判断した。

   ただ、今回の合併劇には、2002年に始まった「3社資本提携」の一角である、神戸製鋼所の名前がない。合併が実現すれば、規模で大きく取り残される神鋼の行方に注目が集まっている。

水面下での根回しもなく、発表するその日に連絡

「(神鋼とは)足元では現状維持と考えている。それ以上でも以下でもない。現状、(神鋼と)アライアンスの効果が出ており、その関係は維持したいが、今回の統合に神鋼がどうということはない」

   3日の合併発表会見で新日鉄の宗岡正二社長は、今後の神鋼との関係についてやや突き放したようにこう述べた。まだはっきりしないことが多いが、当面、少なくとも2012年10月の合併会社の設立時点で、神鋼が加わる可能性はかなり低い。

   新日鉄と住金の合併で粗鋼生産量は計約4800万トンと、アルセロール・ミタル(ルクセンブルク)に次ぐ世界2位に浮上する見込み。一方、神鋼は2009年の粗鋼生産量が592万トンで世界的には48位にとどまる。

   出資比率が小さいとはいえ8年もの間、資本提携関係にありながら、水面下での根回しもなく、発表するその日に連絡を受けたという神鋼経営陣にとっては、大きな衝撃ではあったようだ。

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